不可解!?仮想通貨にテクニカルは関係ないという説が飛び交っている件

仮想通貨とテクニカル コラム・独り言

今、ネット上では「仮想通貨にはテクニカルは通用しない。」という説が結構な勢いで飛び交っております。

もちろん全ての人達ではなく、多くの人たちはテクニカルを使って仮想通貨取引をしている状態ですが、一部の人たちの間で「仮想通貨にテクニカルとか意味無いやん」的なtweetや書き込みがなぜここまで拡がっているのかと疑問に思ってので今回はその件に関して書いてみました。

テクニカル分析とは?

まずは基本に戻ってテクニカル分析とは何か?から始めます。

テクニカル分析(テクニカルぶんせき、Technical analysis)とは、主に株式・商品取引・為替等の取引市場で、将来の取引価格の変化を過去に発生した価格や出来高等の取引実績の時系列パターンから予想・分析しようとする手法である。 将来の取引価格の予想を需給、収益性評価およびそれらの背景となる経済情勢分析に基づいて行う手法であるファンダメンタル分析と相対する概念である。

引用:テクニカル分析 – Wikipedia

上記の通り、自己の判断にて行う裁量トレードにはテクニカル分析とファンダメンタルズ分析があります。

テクニカル分析は過去の価格推移(それを表したのがチャート)や出来高などを参考にして今後の相場の値動きを予想するものです。

対して、仮想通貨の現状や今後の法規制の流れを予測したり仮想通貨ごとの材料や成長性などを分析して今後の相場の値動きを予想するものがファンダメンタルズ分析にあたります。

簡単に言うと、

  • テクニカル分析:直近までのチャートの動きで未来を予想する。
  • ファンダメンタルズ分析:その通貨の材料と取り巻く情勢で未来を予想する。

という事です。

あまり関係ありませんが、相場をやる人の中でもどちらが得意か?や、どちらを好むか?によって何気に層が二分化されていて対立があったりして、よくネットでは略して「テクニカル派」「ファンダ派」と呼び合って喧嘩したりしています(笑)

テクニカル分析はいつどのように生まれたか?

テクニカル分析の歴史は古く、しかもなんと日本の江戸時代の米相場で生まれました。

テクニカル分析の開祖は本間宗久という人物です。

彼が今現在世界中で使われている「ローソク足」を発明し、日々の米相場の値動きを手書きでチャートとして書き上げ、それを分析して今でも相場で通用する「酒田五法」を編み出して巨万の富を築いたというまさに伝説の人物です。

スマホもコンピューターも無い江戸時代に手書きで値動きを記録してチャートを描き、それを分析して法則を発見し巨万の富を築くとかまさに超人です。

本間宗久という偉人に関して語るとキリがないので話を戻しますが、実は上記の「米相場」にヒントがあります。

江戸時代といえば米本位制。日本の主食は米ですが経済も米が中心で動いていました。つまり米は誰もが安く買いたいし、売る人は誰でも高く売りたい。その数多くの人間の心理(欲)が集約されていたのが米相場なのです。

何となく気付きませんか?

そうです。本間宗久という人物は人間の心理(欲)の法則を発見したんです。

相場の値動きは人間の心理(欲)が作り出す

現在は江戸時代と違って様々なモノが相場で取引されています。ゴールドや原油という資源からはじまって株式や債券やフィアット(法定通貨)、更に多種多様な指数や二酸化炭素の排出権まで至れり尽くせりです。

そしてそれらのチャートは人間の心理(欲)が原動力になって動いています。

なので人間が欲を捨て去らない限り、今現在でも本間宗久が編み出したテクニカル分析が効くのです。

じゃあなぜ仮想通貨ではテクニカルが効かないなどという説が広まるまるのでしょうか?

なぜ仮想通貨にテクニカルは通用しないと言われるのか?

原因は以下が考えられます。

短期足しか見ていない(スマホ取引が主流)

  • スマホの画面が小さいせいで、どうしても分足や5分足が主流になる。
  • スマホで4時間足から日足、その後週足等と見るのは辛い(週足などは見れない場合もある)
  • 分足や5分足などの短期足は基本的にランダムウォーク。
  • 更にスマホだとトレンドラインを引くのでさえ困難。

今までは何があっても上がり続けてきた

テクニカルの小難しい理論やフォーメーションを覚えなくても買って放置しておけば儲かったから相場参加者全体が「細かい事はイイんだよ」状態になった。

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※イメージ画像

流動性が低いので一気に値が飛ぶ

流動性が低いとボラティリティ(変動幅の比率)が高くなるので時々値が大きく飛んでチャートが壊れて分析できなくなる。

しかし仮想通貨にはテクニカルが効く

2017年の後半から2018年初頭までの大相場のチャートを4時間足以上で順に見てみてください。

あれだけ乱高下したビットコイン(BTC)やリップル(XRP)でさえ、トレンドラインやブレイク後の動き、押し目・戻り、三角持ち合いなどのフォーメーションは綺麗に効いています。相場の教科書に載りそうな綺麗なチャートも時折出現し、むしろ芸術的に効いている感さえあります。

テクニカルが効くと言っても無駄なモノは必要ない

いくらテクニカルが効くといっても無駄なモノは必要ありません。チャートに付いている色々なインジケーターを表示しまくってゴテゴテしたチャートなどむしろマイナスです。チャートはシンプルイズベストで行きましょう。

  • ローソク足(これが基本)
  • 水平線
  • トレンドライン
  • 基本的なフォーメーション
  • ダウ理論

これだけでも仮想通貨は十分勝率を上げられます。

※当サイトでもいずれ取り上げてみようと思っていますが、ネットで検索すれば上記テクニカルの解説はいくらでも見つかりますのでまだ知らない方は調べてみてください。

テクニカルもファンダも両方必要

仮想通貨という史上稀に見るバブリーな高ボラティリティ相場の特性を考慮し、もちろんテクニカルだけではなくファンダ分析も織り交ぜて勝率を上げて行きましょう。

  • ファンダは大幅な上昇や下落を予測する際に有効
  • テクニカルは大きな流れの節々の「押し目買い・戻り売り」、や「利食い・損切り」のタイミングを計るのに有効
  • 持合いからの上放れ・下放れなどはテクニカルのフォーメーションがかなり有効

特に長期保有が目的ではない仮想通貨FXであればテクニカルの重要性は一気に高まります。

というより仮想通貨FXではスプレッドの問題と、今後の一方通行ではない波乱が予想される相場ではテクニカル無くしてトータルで勝つのは難しいでしょう。

まとめ

以下がまとめです。

  • テクニカルは通用しないと言われたのはそれなりの理由があった。
  • しかし相場というのは人間の感情(欲)で動く。
  • 人間の感情(欲)で動いている限りテクニカルが効く。
  • むしろ仮想通貨はテクニカルが効きまくる。

※ちなみに今の仮想通貨は人間の感情を逆手に取って嵌め込む大口のアルゴ取引がまだそれほど参入して来てないのでチャンスです。

 

何もしなくても上昇した仮想通貨の黎明期が終わり、これからは波乱と淘汰の時代が来ます。
生き残って利益を出すためにはやはりテクニカルは必要です。

今後はどんどんその重要性が高まっていくでしょう。

 

以上です。

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